誰の行為かが違う
| 通知 | 承諾 | |
|---|---|---|
| 誰がするか | 譲渡人(自社) | 債務者(売掛先) |
| 相手 | 売掛先へ出す | 譲渡人または譲受人へ出す |
| 売掛先の同意 | 不要(知らせるだけ) | 必要(応じてもらう) |
| 実務での形 | 内容証明郵便 | 承諾書への署名押印 |
ここが最大の違いです。通知は自社が一方的にできます。売掛先の同意は要りません。一方、承諾は売掛先に動いてもらう必要があります。
それでも実務で承諾が使われるのは、売掛先が納得したうえで支払先を変えてくれるほうが、その後の回収が確実だからです。ファクタリング会社が承諾を求めるのはこの理由によります。
どちらを選ぶか
- 承諾が取れそうなら承諾手数料が下がりやすくなります。売掛先が官公庁や大企業で、債権譲渡の手続きが制度として用意されている場合は取りやすいことがあります。
- 取引関係への影響が心配なら通知同意を求めないぶん、交渉の負担はありません。ただし説明なしに通知だけが届くと、売掛先を驚かせます。
- どちらも避けたいなら2社間売掛先に知らせません。その代わり手数料は高くなります。
順番のコツ通知を選ぶ場合でも、先に電話や訪問で事情を伝えてから書面を送るほうが摩擦が小さくなります。書面が先に届くと、経理部門から営業担当へ問い合わせが行き、話が大きくなりがちです。
あわせて読みたい取引先への承諾依頼・通知の文例|3社間ファクタリングの伝え方
2020年改正で変わった点
改正前の民法には、異議をとどめない承諾という制度がありました。売掛先が異議を述べずに承諾すると、それまで持っていた反論(すでに払った、値引きの約束がある等)を譲受人に主張できなくなる、という強い効果です。
2020年4月施行の改正で、この抗弁切断の効果は廃止されました。現在は、承諾しても売掛先は対抗要件が備わった時点までに持っていた反論を主張できます。
| 改正前 | 改正後 | |
|---|---|---|
| 異議なく承諾した場合 | 反論できなくなる | 反論できる |
| 売掛先の保護 | 弱い | 強化された |
実務への影響は、承諾を取っても「反論されない保証」にはならないということです。売掛先との間に値引きや相殺の話があるなら、承諾の有無にかかわらず事前に共有しておいてください。
あわせて読みたい民法466条と債権譲渡|2020年改正で何が変わったか
承諾が取れれば、手数料は下がります
どの売掛先なら承諾を取れそうか、伝え方も含めてご相談いただけます。無料です。
よくある質問
承諾と通知の違いは何ですか?
通知は譲渡人である自社が行い、承諾は債務者である売掛先が行います。行為の主体が異なります。
通知に売掛先の同意は必要ですか?
不要です。知らせる行為なので一方的にできます。
なぜ承諾が求められるのですか?
売掛先が納得したうえで支払先を変えるほうが、その後の回収が確実になるためです。
承諾があると手数料は下がりますか?
回収の確実性が上がるため、下がりやすくなります。
異議をとどめない承諾とは何ですか?
改正前にあった制度で、承諾により売掛先が反論できなくなる効果を持っていました。
その制度はまだありますか?
2020年施行の改正で抗弁切断の効果は廃止されています。
通知はどう出しますか?
確定日付を備えるため、内容証明郵便で自社の名義から出すのが一般的です。
どちらも避けたい場合は?
2社間であれば売掛先に知らせません。ただし手数料は高くなります。
この記事について / 運営者情報
PROTOCOL Re Finance(運営:株式会社PROTOCOL)
株式会社PROTOCOLは、株式・融資・債権・BNPLまで、あらゆるフェーズの資金調達と事業成長をワンストップで支援するアレンジメントファイナンス・プラットフォームを運営しています。本記事は、実際の資金調達支援で得た知見をもとに、事業者目線で作成しています。
記載内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の契約・料率を保証するものではありません。具体的なご相談は お問い合わせフォーム(無料)よりお気軽にどうぞ。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の契約・料率を保証するものではありません。手数料等の目安は一般に公表されている水準を参考にしており、実際の条件は売掛先の信用・債権額・支払いサイト等により変動します。本文中のモデルケース・試算は仕組みを説明するための例であり、特定の企業・取引を示すものではありません。



