PROTOCOL RE FINANCE

事業再生・出口

事業譲渡・M&Aを
控えた時期の資金繰り

読了目安 8分監修:株式会社PROTOCOL

事業を譲る選択をしたとき、成立までの期間をどう持たせるかが課題になります。同時に、その間の資金繰りの姿が譲渡条件そのものに影響します。

成立までにかかる時間

事業譲渡やM&Aは、相手が見つかってから成立まで数か月単位の時間がかかります。

  1. 相手探し仲介会社、金融機関、取引先など。期間は状況により大きく変わります。
  2. 基本合意大枠の条件を決めます。
  3. デューデリジェンス買い手による調査。財務、法務、労務。ここで1〜2か月程度かかることがあります。
  4. 最終契約・実行条件を確定し、譲渡を実行します。

つまり「譲渡が決まれば資金繰りは解決する」までに、数か月を持たせる必要があるということです。ここを見誤ると、成立前に資金が尽きます。

資金繰りが譲渡条件に影響する

買い手は、デューデリジェンスで財務の中身を見ます。そのとき次の点が評価に影響します。

見られる点影響
高コストな資金調達への依存度承継後の負担として評価される
譲渡済みの売掛債権の有無引き継げる資産が減る
簿外の債務や保証発覚すると条件が悪化する
税金・社保の滞納承継の障害になり得る

2行目が見落とされやすい点です。ファクタリングで資金化した売掛金は、もう自社の資産ではありません。貸借対照表上の売掛金が薄い状態は、買い手から見れば引き継げる資産が少ないということです。

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整えておくこと

隠さないことデューデリジェンスで発覚したことは、必ず条件に反映されます。先に開示したほうが、条件への影響は小さくなります。これは金融機関への説明と同じ構造です。

成立までの資金の持たせ方

期間を持たせる手は、通常の資金繰りと同じです。ただし優先順位が変わります。

手譲渡を控えた時期の評価
手数料の引き下げ◎ コストが下がり、財務の見え方も改善する
支払サイトの交渉◯ 効果は大きいが、取引先に動きを察知される可能性
新規の高コスト調達× 承継後の負担として評価が下がる
資産の処分△ 譲渡対象の資産を先に売ると、条件に影響する

3行目が要点です。成立までの数か月を、高コストな資金でつなぐと、譲渡条件そのものが悪くなります。つなぐなら、まず既存の条件を下げることから考えてください。

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譲渡を考える段階でも、相談先があります

事業承継やM&Aの相談は、事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的窓口でも受け付けています。

まず公的な窓口へ資金繰りが行き詰まりかけている段階では、無料で使える公的な相談先があります。 早い段階で相談するほど、取れる手が多く残ります。

※このページでは相談フォームを設けていません。この段階では、資金調達の勧誘より公的な支援制度のほうが有効だと考えているためです。 資金繰りそのもののご相談は お役立ち記事 の各ページ、または 運営者情報 のお問い合わせ先からどうぞ。

よくある質問

事業譲渡の成立までどれくらいかかりますか?

相手探しから実行まで数か月単位です。デューデリジェンスだけで1〜2か月かかることがあります。

その間の資金はどうしますか?

既存の調達条件を下げることを優先してください。新規の高コスト調達は条件に響きます。

ファクタリングの利用は譲渡条件に影響しますか?

承継後の負担として評価されます。また譲渡済み債権の分だけ引き継げる資産が減ります。

買い手には伝えるべきですか?

伝えてください。デューデリジェンスで発覚するほうが条件への影響が大きくなります。

税金の滞納があります

承継の障害になり得ます。猶予の手続きを先に進めておいてください。

取引先との契約で注意する点は?

譲渡や支配権の変更に関する条項の有無を確認してください。

資産を先に売ってつないでよいですか?

譲渡対象の資産を先に処分すると条件に影響します。慎重に判断してください。

何から準備しますか?

契約内容と年間手数料の一覧化、譲渡済み債権と留保金の把握、簿外項目の確認です。

この記事について / 運営者情報

PROTOCOL Re Finance(運営:株式会社PROTOCOL)

株式会社PROTOCOLは、株式・融資・債権・BNPLまで、あらゆるフェーズの資金調達と事業成長をワンストップで支援するアレンジメントファイナンス・プラットフォームを運営しています。本記事は、実際の資金調達支援で得た知見をもとに、事業者目線で作成しています。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事業再生・法的整理に関する助言ではありません。手続きの選択は財務状況・債権者構成・事業の継続可能性によって大きく異なります。早い段階で中小企業活性化協議会、商工会議所、弁護士等の専門家にご相談ください。

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